退院後のこと

2018年9月11日。
まだ数週間は先の話になるが、退院後の日常生活について注意しなければならないこと等を、妻と一緒に移植コーディネーターさんから話を聞いた。
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外出

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日常生活において、一番気を付けなければいけないのはカビ。
自分が未だ退院できないのも、肺にカビが入り込んでいる可能性が大のためだ。
とはいえ、カビのいない空間なんてないので、なるべくカビの多そうなところを避けるしかない。
自宅はしっかり掃除すればある程度何とかなるが、一歩外に出ると危険度はかなり高まる。

一番危ないのはやはり人混み。
なので、退院後もしばらくは電車やバスに乗ったりすることはできそうにない。
通勤時間帯を避ければ多少は危険性は下がるが、それでも手すりとかつり革に何が付いているか分からないので、やはり乗らないようにした方がよさそうだ。
となると、退院後の移動手段は徒歩 or 自転車 or 自家用車、となるだろう。
また、当然ながら多数の人が集まる事務スペースで仕事なんてのも厳しい。
どのみち体力も無いし週イチで通院もしなければならないので、退院してもしばらくは働くことはできないが、いざ仕事を、となった場合も、やはり在宅ワーク中心でやらせてもらうことになるだろう。

埃っぽいところや、自然の多いところ、動物がいるところもNG。
土にはカビその他いろんな最近がいるので、ガーデニングやったりするのはダメだし、土埃の多いところも避けなければならない。
公園の中をちょっと散歩するレベルなら大丈夫らしいが、学校の校庭みたいな土や砂ばっかりのところはNG。
来月、息子の小学校で運動会があるのだが、いつも砂埃がスゴイので、今年は諦めた方がよさそうだ。
妻にビデオ撮影してもらって、後でゆっくり見るしかないだろう。

カビ以外に、日焼けも注意しなければならない。
要は日焼けというのは火傷なので、そこからGVHDに繋がっていく可能性があるのだ。
なので紫外線を避けるため、外出時は帽子・長袖・長ズボンは必須。
ピークは過ぎたが、日差しが強ければ日傘男子デビューも考えなければならない。

やはりしばらくは病院以外の外出は控えた方がよさそうだ。
あとはせいぜい家族でスーパー等に買い物行く際、車で送迎するくらいか。
その場合も、自分は車の中で待機になるけど。

食事

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現在も食事については制限があるが、退院後も続く。
基本的にはしっかり加熱されたもの以外はなるべく避けるようにしなければならない。

まず、生ものは絶対厳禁。
なので生魚や生肉はもちろんのこと、生卵、生クリーム、生醤油といったとにかく加熱していない食品は基本NG。
生野菜も、ホントのところは次亜塩素酸ナトリウムという薬品に10分浸けてから水で洗った方がいいらしい。
とはいえ、一般家庭でそこまでやるのはなかなか面倒なので、ひとまずはしっかり水洗いする、ということになるだろう。
ただ、イチゴのような表面に種がいっぱい付いているものは、水洗いだけでは小さい汚れが落ちないとのことで、NG。
なので今年の我が家のクリスマスケーキにはイチゴは乗らないか、自分だけ我慢ということになりそうだ。

それから菌類が使われている食品は、免疫力が低下していることによる感染症のリスクを避けるためNG。
納豆やヨーグルト、ナチュラルチーズ、漬物などだ。
ただ納豆については、病院によっては許可しているところもあるらしい。
というのも、乳酸菌等と違い、納豆は殆ど日本人しか口にしないため、世界レベルで症例がないので、納豆菌が悪さをするかどうかがイマイチはっきりしないそうだ。
ということで、この病院では疑わしきは禁止する、という方針になっているようだ。
また漬物についてだが、実はきゅうりのキューちゃんは製造工程中に加熱殺菌されているので、これは食べてOKだそうだ。
とはいえ、普段自宅ではそんなに漬物食べないしなぁ…。

刺激物やこってりしたものもNG。
どちらも、胃腸にダメージを与え、そこからGVHDを引き起こしてしまう可能性があるためだ。
なので病院でもカレーは出てこない。
また夏は冷やし中華が出てくるが、定番のからしは出てこなかったりする。
ただ、ここの病院の食事で青椒肉絲など脂ギトギトな料理が出てくるが、それがOKになってる理由はよく分からない。
先月から減塩食にしてもらったところ、塩分はおろか脂分も少なめな料理ばかり出てくるようになったので、幸いこってりな食事は回避できているが。
それから牛乳を始め、バターやプロセスチーズ等の乳製品も、乳脂肪分がダメージを与える可能性があるからということで出てこない。
ただ、少しくらいなら試してもらってもいいかも、ということで、バターが含まれているお菓子等は入院中から食べてみてもよいそうだ。
また豆乳は禁止されてないので、妻にドラッグストアで買ってきてもらったり、また病院内のタリーズコーヒーでソイラテを買ったりしている。

そういえば主治医に以前聞いた話だが、研修医時代にいた関西の病院で、その時担当した患者が数字3桁の名前で超有名な点心のお店の焼売を食べたところ、お肉ギッシリでこってりだったため、胃腸にダメージを受け、そこからGVHDになってしまったらしい。
やはりこってりなのは危険なようだ。
退院したら天下一品のこってりを食べたいとか思っていたが、難しそうだ。
であれば、野菜であっさりってことで、ラーメン二郎でヤサイマシ程度にとどめておくべきか。

あと何気に主婦泣かせなのが、前の晩作り置きしたおかずの翌朝使い回しもNGなこと。
原則作ってから2時間以内に食べなければならないのだ。
二日目のカレーなんて言語道断。
ご飯くらいなら炊けた後すぐラップで包んで冷凍保存すれば問題はないようではあるが。
先に書いた納豆や生卵もそうだが、朝時間無いときに便利な手抜き方法が殆ど使えなくなってしまっている。
退院後すぐには仕事できないので、当面は朝もゆっくり時間かけて料理することは可能だが、いずれ仕事復帰した際にちょっと困るかも知れない。

ちなみに、衛生面でオススメなのはレトルトかカップ麺だそうな。う〜ん。

予防接種

産まれてから44年間、予防接種やら病気に罹患したことにより獲得してきた免疫は、今回の造血幹細胞移植により、全てリセットされた。
要は産まれたての赤ん坊みたいなものだ。
そのため、もう一度免疫を獲得し直す必要がある。

ただ、退院後も半年から1年は免疫抑制剤を飲み続けなければならないため、即全ての予防接種を受け直す、ということはできない。
そのため、まずは病気を家に持ち込まないよう、家族に気をつけてもらうしか無い。
とはいえ、小学3年生の息子にそれを期待するのは酷というものだろう。
息子の小学校は毎年必ずインフルエンザで学級閉鎖されるクラスがあるし、それに今年は風疹が流行りそうな雰囲気だ。
自分ができない分、家族には予防接種をしっかり受けてもらい、あとはうがい手洗いの徹底と、寝室を分けるくらいしか手はなさそうである。



こうやって書いていくと、このまま入院していた方が安心な気がしてくる。
食事や衛生面は管理されているし、何かあればすぐ医者に見てもらえるし。
もちろんそんなわけにはいかないので、退院後は家族の協力を得つつ、腹をくくってやっていくしかないだろう。
何にせよ、再入院という事態は避けたいところである。

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